◆東アジァ(中台韓日)生涯学習研究 フォ―ラムin名護
●2023年準備記録-東北大学・石井山研究室、東京・沖縄・東アジア社会教育研究会
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<目次>
1,フオーラム開催について名護へのお願い(石井山竜平、2023/1/8)
2,3月名護訪問報告(石井山、3/11)
3,4月TOAFAEC定例研究会(江頭晃子、4/11)、同報告(小田切督剛, 5/4)
4,5月協議ズーム案内(石井山、4/29)
5,5月12~15 名護訪問記録
◆経過 *別ページ:2010年以降・東アシアフォーラム記録→■
1,「東1,アジア生涯学習フォーラム」沖縄開催についてのお願い
…… 石井山 竜平(東北大学) January 8, 2023 5:15 PM TOAFAEC通信第33号
島袋正敏さま、稲嶺進さま、名護の皆様へ
東北大学の石井山竜平です。これまでも幾度かの「やんばる対談」等をご一緒させていただくなか、沖縄、とりわけ名護には浅からぬ思いを持ち続け、授業でも学生たちに沖縄のことを語る時間を毎年必ず持たせていただいております。このたびは、小林先生の、沖縄から東アジアへと拓かれてこられたネットワークを基盤に、中国、韓国、台湾、そして日本の社会教育・生涯学習の関係者が集う研究交流フォーラムを、この2023年、沖縄で開催させていただけないか、そのご協力をいただけないか、というお願いとご相談でご連絡させていただいた次第です。
私は、2010年以来、この「東アジア生涯学習フォーラム」の日本側の代表を仰せつかっております。この2010年 11 月、日本・中国(台湾を含む)・韓国三か国による第一回生涯学習フォーラムが上海で開催され、その場でフォーラムの継続が約束されました。その後、日中の尖閣諸島をめぐる政治的な関係悪化(2012年)をうけて一度途切れるのですが、中国の関係者の方々から、2016年に再び上海で三か国が集まるシンポジウムを開催いただき、再開が提案・了解され、以降、2017 年に日本(佐賀)、2018年は韓国(世宗)、2019年は再び中国(北京)と、集い学びあう機会が継続されてきました(経過はTOAFAEC年報「東アジア社会教育研究」に掲載されています)。2020年度は、本来は日本で開催の予定でしたが、コロナ禍となり、オンライン・シンポ(2021 年2月)となりました。
今年は日本で、東アジアの関係者が対面で語り学び会う集いを開催する年にしたいと考えています。実は各国関係者の中から、「沖縄で開催してもらえないか」という希望が寄せられています。小林先生と話し合いましたところ、コロナをくぐりぬけてようやく対面が叶うタイミングで、東アジアの皆さんを日本にお招きする場として沖縄で、できれば「やんばる対談」等で馴染みでもある名護市での開催企画を検討していただけないか、一度ご相談に参上しようということになりました。
「東アジア生涯学習フォーラム」の参加予定者は、大学教員や生涯学習行政関係者が中心で各国10名余り、全体として30~40名前後の規模になると予想されます。日程はおよそ二泊三日です。日本語、中国語、韓国語の三か国語対応で行います。会場として行政施設(中央公民館等)やホテル等を利用し、各国の社会教育・生涯学習をめぐる最新動向と注目すべき研究成果を互いに披露しあう、いわゆる座学の部分に加え、地元の実践に学ぶフィールドワークを位置づけております。なお、経費は旅費等は各国(各自)負担、また集会運営の必要経費は、私どもで獲得しております研究費がございます。これは、飲食等には使えませんが、会場費や講師謝金等の費用には活用できますので、フィールドワークでご協力いただく先においても、きちんと謝金等をご用意できます。皆様にご負担をおかけすることはありません。
時期や内容等 、計画の具体については、これからご相談を重ねながら定めていければと思っております。あわせて、このかんコロナで延期されていた小林先生の調査計画なども、このフォーラムと時期を重ねて実施し、私たちもご一緒させていただき、久しぶりにじっくりと沖縄に学ぶ機会になれば幸いと思っております。
年頭から突然に、やや重ための計画のご相談をもちだしておりますこと、ご容赦ください。各国の皆様のみならず、日本の私たち、そしてなにより、沖縄の皆様にとっても、有意義な内容にしていきたいと思います。ご協力いただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。(石井山竜平 東北大学大学院教育学研究科
980-8576 宮城県仙台市青葉区川内27-1 ishiiyama@hotmail.com )
2, 3月・名護訪問報告ー東アジアフオーラム開催について
……(3月11日) 石井山 竜平
あらためまして、久々の沖縄、お疲れさまでした。ありがとうございます。
通信原稿、ちょっと長すぎるように思いますが、以下の内容でいかがでしょうか。よろしくご確認ください。
東アジア研究交流委員会のみなさまへ
コロナ禍に阻まれ、延期が続いております東アジア生涯学習研究フォーラムですが、ようやく諸々の条件緩和が現れていることを受け、今年度こそは日本で開催しよう、そして日本で行うのであれば、小林先生が長年にわたって、その集落自治の可能性に注目されてこられた、沖縄・名護で行おうというアイデアが現れておりました。このたび、小林先生とともに現地に伺い、2023年11月ないしは12月あたりでのフォーラム名護開催にむけて、現地の関係者の方々と協議し、結果、ご一緒に取り組んでいただける旨、おおよそのご承諾を得ることができました。
3月5日(日)午前、旧名護博物館に集っていただいたのは、島袋正敏さん、稲嶺進さん、比嘉久さん、中村誠司さん、そこにやまとからは、小林、山口、山城、石井山というメンバーでした。多彩な話題が舞いましたが、おおよそ定まった方針は以下のこととなります。
・会場は、ホテル「ユガフイン」が有力。ここをベースに、名護の公共機関や自治公民館等を活用し、二泊三日のプログラムを組む。
・プログラムに組み込みたい内容としては、自治公民館(屋部公民館、城公民館が有力か)、エイサー等の青年文化、新博物館、琉球アユの再生を導き出した名護の生涯学習計画のその後の検証、軍事問題(伊江島)、等。
・日程は、九州教育学会と日程をつなげた11月20(月)・21(火)・22日(水)が第一候補。ただし、この時期は修学旅行の受け入れが極めて多い時期であることみえてきたことから、ホテル等のコンディションによっては、12月9日(土)、10日(日)を中心とした日程を、第二候補とする。
・3月toafaecの例会(3月31日(金))において、東アジア研究交流委員会としての協議をし、プログラムのたたき台を用意。それを名護の皆さんに提案させていただき、具体をめぐって名護の皆ささんに検討をしていただく。
・5月12日(火)、13日(水)、14日(木)の日程で、あらためて名護を訪問。この段階の協議で、プログラムをほぼ固める。
この会議以外においても、前日4日の那覇の社会教育研究会の皆さんとの再会、5日午後は曼草庵にて「やんばる対談」。翌日6日はコザにて、田場、東、玉那覇さんはじめ、中頭青年団OBの皆さんより重要な証言を得ることができました。さらにそこに又吉英仁さん(劇団「創造」)らも加わっていただいての語り合いと、コロナを越えての再開の中、大変深い内容での交流が幾重にもなされた旅となりました。
みなさまにおかれましては、名護に提案させていただくプログラムの具体を検討する3月31日(金)のtoafaec例会に、できうる限りご参加いただき、プログラム案の練り上げを共に取り組んでいただけますと幸いです。また、5月現地会議、11月もしくは12月の東アジア生涯学習研究フォーラムへの参加についても、今のうちからご検討いただけると幸いです。
石井山竜平(東北大学)
▼名護にて交流会(3月5日夜、「蓬莱」)・・・・前列・左より(一人おいて) 山田さき(名護市博物館)、山口真理子、稲嶺進(前名護市長)、内田純一(高知大学)、後列左より上田孝典(筑波大学)、宮城満(前名護市教委)、島袋正敏(「ものづくり」塾長)、小林文人、石井山竜平、島福善弘(前博物館長)の各氏ー敬称略

3, 4月定例(TOAFAEC第302回)研究会-フォーラムのテーマ・議論・課題
……江頭晃子(アンティ多摩) April 17, 2023 8:10 PM
今年も4月28日がやってきます。1952年4月28日に発効した「サンフランシスコ講和条約」によって、「本土」ではアメリカ軍の占領が終わったと喜んでいた日。一方同日に「日米安保条約」と「日米地位協定」が発効して、沖縄が日本から再び捨石にされた日(屈辱の日)。そして現在、台湾有事の恐怖を煽り、米軍だけでなく自衛隊による要塞・軍備強化が進む沖縄…、報道しないマスコミ・他人事のように暮らす市民、「真理と平和を希求する」日本の教育目標はどんどん遠ざかっているようです。
その沖縄で今秋計画されている東アジア生涯学習研究フォーラムの開催は、出会い・つながり・学びの輪を広げることで平和を構築していく社会教育論を共に考える貴重な場になるでしょう。遠回りに見えても、小さな動きであっても、一個ずつ積み上げていきたいと思います。
今月の定例会は、前月に続き同フォーラム開催に向けて、これまでのフォーラムを振り返り、沖縄の地から何を学び、議論するのかを検討します。どなたもどうぞご自由にご参加いただき、小さな一歩をご一緒ください。
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日時:2023年4月28日(金)18:50~20:50
会場:杉並区高井戸地域区民センター第3集index.htm へのリンク会室(井の頭線高井戸駅すぐ)
テーマ:① 「第1~5回(2010~2019年)東アジア生涯学習研究フォーラムのテーマ・議論・課題」
石井山竜平さん(東北大学)、これまで参加した皆さん
②「やんばる対談(2010~2019年)に参加して」 山口真理子さん(TOAFAEC事務局長)
申込:当日直接会場へ。また事前にご連絡いただけると助かります。
オンライン申込先:IZK07252@nifty.com(山口) tel:090-1548-9595
終了後(21:00~22:30頃)交流会:イーストビレッジ(03-5346-2077) ▼江頭晃子さん写す
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〇報告(小田切督剛、5月4日):
まず石井山さんが「東アジア社会教育・生涯学習研究フォーラムin名護にむけて」と題して、経過について発表しました。2016上海フォーラムで現場からの報告が増え、2017佐賀フォーラムで制度・政策についての発表・討論が定着し、2018韓国公州(コンジュ)フォーラムから、テーマを「学校と地域」とより具体的に絞るようになり、2019北京フォーラムのテーマ「高齢者教育」につながりました。また、「ボトムアップの動きと、政策をどう結びつけるか」といった政策過程についても、話し合えるようになりました。2020はオンラインで開催し、コロナ禍という共通課題に対して、学習権をどう保障しているか・できていないか、率直に話し合えました。
・より広く長期的な視点を共有できた。
ここで石井山さんは「姜大仲(カン・デジュン)さんの(1918年のスペイン風邪とコロナ禍を比べるなどの)大局的な報告が、韓国の参加者からとても好意的に受け止められていたのが、画面ごしにも感じられました。でも、自分は同じようには受け止められませんでした」と語りました。こうした文化の違いが感じられるのも、フォーラムの成果と言えます。
筆者(小田切)が想起したのは、朝鮮半島を植民地にした時に、朝鮮半島の歴史を否定的に描く、いわゆる「停滞史観」「他律性史観」を日本が押しつけたことでした。「朝鮮人は劣っているので、優れた日本人が支配しなければならない」と正当化する歴史観です。韓国では、そうした歴史観を克服しようと、歴史に関心を持つよう多くの人たちが努力してきました。姜大仲さんの大局的な視点を好意的に受け止めるのも、そんな風土が土台になっているのでしょう。
ここで文人先生が「三国として本格的に集まったのは、2010上海フォーラムだった。2010年を第1回としてはどうか」と提案されました。議論の結果、2010上海フォーラムを第1回として、2023名護フォーラムを第7回と数えては、とまとまりました。
次に、名護フォーラムについて、石井山さんの案をもとに議論しました。「名護から東アジアの社会教育に、どんな提起ができるか」、さまざまな意見が出ました。「集落の自治」「地域の文化」。「共同と自治の集落活動をエネルギーにしながら、博物館などの社会教育行政に結びついている」。「社会教育などの行政を住民参加で進めるためには、再編交付金に頼らない、独自財源を確保する必要がある。『そのためにはプロパー職員の力量を高める必要がある』と前市長の稲嶺進さんは強調している」と、インタビューが掲載された雑誌「けーし風(かじ)」が配られました。「名護は闘う自治体。『どんな自治体を作るか』も重要なテーマ」。「(やんばる対談のパートナーである)島袋正敏さんは、我々に想像できないような、はかり知れない存在。名護〜やんばるの自然と文化を身につけて、在来的なものの価値を再発見し、現代に生かしてきた。名護の新しい博物館をどう見ているか、お聞きしたい」といった意見が出ました。
今後については、「どんな宣言を提案するか、日本側が事前に翻訳まで準備を」「発表資料や現地の説明なども、事前に準備を」「一番重要なのは、全日程の通訳体制の確保」と、実務的でポイントを押さえた意見が出ました。韓国や中国出身のメンバーも一緒に議論している、TOAFAECの強みです。
4, 5月5日協議・ズーム日程ご連絡
……石井山竜平 April 29, 2023 19:56 PM
石井山です。昨日(4/28)は、限られた時間しか参加できず、失礼しました。その後、上田さんに日程を確認しましたところ、その後の打ち合わせ日程で第一候補となった5月5日(金)18:00で参加可能とのこと。ですので、この日程で、あらためて5月名護訪問計画(5月12日(金)~15日(月))の内容を詰める(名護の方々へのお願いの具体を定めていく)時間としたいと思います。添付しましたのは、昨日4月28日会議での資料です。5日の検討の際のたたき台の一つとしていただけると幸いです。昨日の会議では、ほとんど具体を詰めるには至りませんでしたが、日程(11月20~22日(19日夜懇親会、23日エクスカーション)については確定ということになりました。以下、5日18;00からのURLです。略
5, 5月12日~15日 名護訪問記録
・・・記録・待機中(ぶ)

▼新名護博物館にて打ち合わせ・依頼・・・新名護博物館ー古民家・その奥に(ワークショップ館を含む)自然空間がひろがる。イジュの花が咲き始めていた。前列左より山口真理子、島袋正敏、小林文人、比嘉久(館長)、後列左より上田孝典、石井山竜平、内田純一、島袋一平。(李正連・撮影、5月13日、敬称略) 関連写真

▼佐喜真美術館にて依頼、後ろは丸木位里・俊「沖縄戦の図」、海勢頭豊さんにこの美術館で歌っていただく計画。、
左より佐喜真道夫館長、山口真理子、内田純一、李正連、小林ぶんじん、上田孝典 (石井山竜平・撮影、5月15日)

▼海勢頭豊コンサート(フォーラム最終プログラム案)依頼ー快諾(電話、5月15日)。海勢頭(作詞・作曲)「月桃」歌碑(西原町運動公園)、横に「月桃」が咲いていた。(5月15日)

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