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2022・6月定例(第293回)研究会ご案内
 沖縄の日本復帰50年ー沖縄の青年団運動  山城千秋さん(熊本大学)>
              …江頭晃子(アンティ多摩、2022.6.18 23:03)
 アメリカ支配下にあった戦後の沖縄(戦後初期、奄美を含む)の暮らしの中で、集落の共同や相互扶助、祭りや自治の取り組み、保安や自警の組織として、地域青年会が果たした役割には独自のものがありました。主に集落を単位とする若者たちの活動は、アメリカ占領下の統制にあえぎながら、1948年には沖縄青年連合会を結成し、1953年にはいち早く日本青年団協議会に加盟、活発に「祖国復帰運動」に取り組んできました。
 占領下にあって、最大の政治課題であった「祖国復帰運動」の大きな牽引力となり、祖国復帰協議会のなかでは、沖青協出身の仲宗根悟氏が事務局長をになうなど、沖縄青年団協議会の独自の役割がありました。各地の集落(字、アザ)公民館の担い手としても重要、現在でも(当時の勢いは低下しつつも)活発な青年会の事例が注目されます。
 沖縄には「エイサー」にみられるような、地域文化・芸能活動の伝統と、今日でも層の厚い担い手が存在します。集落ごとの豊年祭等も、青年会のエネルギーに支えられている部分が少なくありません。地域的な差異は否定できませんが、地域文化の担い手として若者の役割は全国的な視野からも興味深いところです。
 沖縄の「日本国憲法施行50年」の今年、改めて沖縄の青年団の歴史と今日の状況についてお話を伺いながら、あわせて基地問題、平和・暮らしのいまを語り、考えあいたいと思います。どうぞどなたもお気軽にご参加ください。
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TOAFAEC定例(第293回、6月)研究会(オンライン)
・日時:2022624()20:002130zoom開場1950
・テーマ:沖縄の日本復帰50年ーとくに沖縄の青年団運動に注目して ・お話:山城千秋さん(熊本大学)
終了後(21402230)交流会  ・申し込み:ringox@nifty.com(江頭) ※前日までにお申し込みを
報告




2022・5月定例(第292回)研究会ご案内
 <由布の里・自由大学づくり(渡部幹雄さん・元和歌山大学付属図書館長)>
               *内田純一(高知大学・地域協働学部) 2022/5/7(12:59)
 報告者の渡部幹雄さんは、私の同級生です。同級といっても10歳年上で、小林研究室で大学院時代を一緒に過ごさせていただきました。博物館(M)、図書館(L)、アーカイブ(A)、公民館(K)そして大学(U)に関するお仕事を約40年間なさり、退職後もそれらをふるさと大分の地で一体的に実践していらっしゃいます。その構想「由布の里 自由大学づくり」について、渡部さんならではの思いを含めて伺おうというのが今回の趣旨になります。
 昨年、渡部さんは、由布院・別府・長湯温泉にほど近い庄内町大龍に「B&B由布」という宿泊施設を開設されました。通常B&Bとは、イギリスやアイルランドなど主として英語圏各国にある宿泊と朝食の提供を料金に含んだ比較的安価で利用できるホテルのことですが、渡部さんは、bed and breakfast ならぬbook and bedとして、小さな図書室のある宿泊施設を構想の一としてはじめています。学習会の開催も考えられているとのこと。このゴールデンウイークも忙しかったことでしょう。さらに豊後大野市(旧緒方町)の実家は、その周辺に多数ある石橋や滝、水車小屋や田園風景等などを取り込んだエコミュージアムの拠点として現在改装中。ここにライブラリーも併設。由布市庄内のBOOK&BEDに対し、こちらはBRIDGE&BEDとのこと。世界遺産ならぬ「世間遺産を活かしたまちづくり」(愛知川図書館20周年記念講演会での渡部さんのタイトル)という、ユニークさも渡部さんの魅力です。地域青年団時代(渡部さんは大分県連合青年団協議会会長でもあった)の仲間とも再びめぐり合い、自由大学づくり構想は着実に実現してきているようです。社会教育を丸ごと実践されてこられた渡部さんから、いま考えていることを自由にお話いただき、参加者の皆さんと思いを共有するひと時にしたいと思います。
 奮ってのご参加お待ちしております。
〇にちじ:2022年5月27日(金)20:00〜22:30 (zoom開催)
〇テーマ:由布の里・自由大学づくり
〇報告者:渡部幹雄さん(B&B由布 元和歌山大学付属図書館長)
〇申込み:下記にアクセスし、名前とメールアドレスを送付してください。
 後日zoomのアドレスをお知らせします。
 https://forms.office.com/r/fsRpv6u0HW (締め切り:5月25日・水)
〇終了後(21:40〜22:30)質疑応答・懇親会
 それぞれお好きな飲み物等をご用意ください。 〇連絡先:uchida@kochi-u.ac.jp
記録:
内田純一(2022/5/29)
・参加者:渡部幹雄、小林文人、武田拡明、岡 幸江、江頭晃子、李 正連、祁 暁航、栗山究、森田はるみ、
      山口真理子、内田純一、鷲尾真由美(敬称略)
・内容:報告者の渡部さんは、今年69歳。TOAFAEC通信第5号(2022.5.8)での予告を遥かに超える壮大な「渡部自由大学構想」の実践力に参加者一同、驚きの2時間半でした。渡部さんが「サテライト」と呼ぶ大分駅前に存する小さなギャラリーを除き、「由布の里自由大学」にはキャンパスが2つあります。一つは、大学本部と附属ホテルを兼ねた庄内町大龍にある「B&B由布」キャンパス。もう一つは、ご実家とその周辺環境を含む緒方キャンパス。和歌山大学附属図書館長に赴任される以前からの構想経緯にはじまり、2019年に入手した空き家を「地域資料研究室・閲覧室」「プレゼン・ゼミ室」「展示室」「多目的交流室」「宿泊交流室」等を備えた「B&B由布(大学本部棟)」へと自らの手で改造した様子、すでに始まっている地域住民との交流や周辺自治体等との関係などについて、写真とビデオで紹介されました。建学の精神は@ 学際的な研究拠点、A高等教育機関との密接な関係性の構築、B地域・社会への研究成果の還元、C研究の自由を保障し真理の追究、D教育の格差の是正、E持続可能な社会の追究の6つで、遊び心とはおっしゃりながらも、自由をめぐる現代の閉塞状況に対する問題提起を強く感じました。また「長年の渡り鳥生活を経て」「様々な問題の連立方程式の解答が自由大学」だと述べられているように、あらためて、博物館(M)、図書館(L)、アーカイブ(A)、公民館(K)そして大学(U)に関するお仕事を約40年間なさってこられた渡部さんならではのキャリアが存分に発揮された、それこそ自由な構想であることに感銘しました。
 参加者との質疑としては、社会教育研究の蓄積としての「自由大学」という概念をめぐる問題、付随して「○○市民大学」や「○○雑学大学」など現代的潮流との関連、さらに、かつての「地域にひらく部屋」構想や文庫運動の広がり、「アーカイブ」に関連して資料と人を結び付ける工夫や専門性の問題、これまで職員と共に集団的に歩んできたキャリアから想像しての今後の方向性などについて、多様な意見交換なされました。カッコイイ、すごい生き方といった感想とともに、私たちももっと何か出来そうだ、小林先生からは「言葉と言葉を巧みに繋ぐ渡部さんの能力(ダジャレの事)がキャリアと共に花ひらいた」「70歳代が勝負だ!」という声掛けもあり、挑発に緊張しつつ、元気の出るやり取りでした。とはいえ、和歌山大学を退職して空き家を購入される半年前まで大病を患っていらしたとの話もお聞きし、あまり無理せず、豊かな経験を活かして、たいへんだけど、70代を楽しみながら。何より自由に。ぜひ機会を見つけて、お訪ねすることを確認し、参加者一同で乾杯して散会となりました。
14年前の渡部幹雄さん(東京-2008年5月・TOAFAEC研究会にて)





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