【竹富島憲章、沖縄の公民館憲章・島の未来シンポ宣言など】
         
                   *2007竹富島訪問記録・レポート→■
                  
*妻籠レポート・妻籠宿住民憲章→■
                    
*対談・竹富島住民憲章と公民館→■
                        *論文(小林)・竹富島の集落組織と字公民館→■


<目次>
1,竹富島憲章(1986年)、竹富公民館規約(2001年)
2,石垣島「緊急!島の未来シンポ」基調報告・宣言(2007年)
3,白保ゆらてぃく憲章(白保公民館、2007年)
4,鳩間島住民憲章(2007年)
5,宮古・来間島憲法(2002年)
6,久高島土地憲章(1988年)
7,宮良・公民館憲章(1984年)について 八重山毎日新聞(2009年5月3日)不連続線 
8,古宇利島憲章(2009年) 古宇利島ホームページ→■





 竹富島まちなみ館(竹富公民館)−20061121-


                                       
1,竹富島憲章 (竹富公民館)



 われわれが、祖先から受け継いだ、まれにみるすぐれた伝統文化と美しい自然環境は、国の重要無形民俗文化財として、また国立公園として、島民のみならずわが国にとってもかけがえのない貴重な財産となっている。
 全国各地ですぐれた文化財の保存と、自然環境の保護について、その必要性が叫ばれながらも発展のための開発という名目に、ともすれば押されそうなこともまた事実である。
 われわれ竹富人は、無節操な開発、破壊が人の心までをも蹂躙することを憂い、これを防止してきたが、美しい島、誇るべきふるさとを活力あるものとして後世へと引き継いでいくためにも、あらためて「かしくさや うつぐみどぅ まさる」の心で島を生かす方策を講じなければならない。
 われわれは今後とも竹富島の文化と自然を守り、住民のために生かすべく、ここに竹富島住民の総意に基づきこの憲章を制定する。


一、保全優先の基本理念

 竹富島を生かす島づくりは、すぐれた文化と美しさの保全がすべてに優先されることを基本理念として、次の原則を守る。

一、『売らない』 島の土地や家などを島外者に売ったり無秩序に貸したりしない。
二、『汚さない』 海や浜辺、集落等島全体を汚さない。また汚させない。
三、『乱さない』 集落内、道路、海岸等の美観を、広告、看板、その他のもので乱さない。また、
 島の風紀を乱させない。
四、『壊さない』 由緒ある家や集落景観、美しい自然を壊さない。また壊させない。
五、『生かす』 伝統的祭事行事を、島民の精神的支柱として、民俗芸能、地場産業を生かし、島
 の振興を図る。


二、美しい島を守る

 竹富島が美しいといわれるのは、古い沖縄の集落景観を最も良くのこし、美しい海に囲まれているからである。これを保つために次のことを守り、守らせる。

1,建物の新・改・増築、修繕は、伝統的な様式を踏襲し、屋根は赤瓦を使用する。
2,屋敷囲いは、サンゴ石灰岩による従来の野面積みとする。
3,道路、各家庭には、年二回海砂を散布する。
4,看板、広告、ポスター等は、所定の場所に掲示する。
5,ゴミ処理を区分けして利用と回収を図る。金属粗大ゴミは業者回収を行う。
6,家庭下水は、処理して排水する。
7,樹木は、伐採せず植栽に努める。
8,交通安全、道路維持のために、車両制限を設ける。
9,海岸、道路などゴミ、空きカン、吸殻などを捨てさせない。
10,空き家、空き屋敷の所有者は、地元で管理人を指定し、清掃及び活用を図る。
11,観光客のキャンプ、野宿は禁止する。
12,草花、蝶、魚貝、その他の生物をむやみに採取することを禁止する。


三、秩序ある島を守る

 竹富島が、本土や本島にない魅力があるのは、その静けさ、秩序のとれた落ち着き、善良な風俗が保たれているためである。これを保つために次のことを守り、守らせる。

1,島内の静けさを保つために、物売り、宣伝、車両等の騒音を禁止する。
2,集落内で水着、裸身は禁止する。
3,標識、案内板等は必要に応じて設ける。
4,集落内において車輌は、常に安全を確認しながら徐行する。
5,島内の清掃に努め、関係機関による保健衛生、防火訓練を受ける。
6,水、電気資源等の消費は最小限に留める。
7,映画、テレビ、その他マスコミの取材は調整委員会へ届け出る。
8,自主的な防犯態勢を確立する。


四、観光関連業者の心得

 竹富島のすぐれた美しさ、人情の豊かさをより良く印象づけるのに旅館、民宿、飲食店等、また施設、土産品店、運送業など観光関連業従事者の規律ある接遇は大きな影響がある。観光業もまた島の振興に大きく寄与するので、従事者は次のことを心得る。

1,島の歴史、文化を理解し接遇することで、来島者の印象を高める。
2,客引き、リベート等の商行為は行わない。
3,運送は、安全第一、時間厳守する。
4,民宿の宿泊は、良好なサービスが行える範囲とする。
5,屋号は、規格のものを使い、指定場所に表示する。
6,マージャン等賭け事はさせない。
7,飲食物は、できるだけ島産物を使用し、心づくしの工夫をする。
8,消灯は、23時とする。
9,土産品等は、島産品を優先する。
10,来島者に本憲章を理解してもらい、協力を徹底させる。


五、島を生かすために

 竹富島のすぐれた良さを生かしながら、住民の生活を豊かにするために、牧畜、養殖漁業、養蚕、薬草、染織原材料など一次産業の振興に力を入れ、祖先から受け継いだ伝統工芸を生かし、祭事行事、芸能を守っていく。

1,伝統的祭事、行事には、積極的に参加する。
2,工芸に必要な諸原料の栽培育成を促進し、原則として島内産物で製作する。
3,創意工夫をこらし、技術後継者の養成に努める。
4,製作、遊び、行事などを通して子ども達に島の心を伝えていく。


六、外部資本から守るために

 竹富島観光は、もともと島民が、こつこつと積み上げてきた手づくりの良さが評価されたからである。外部の観光資本が入れば島の本質は破壊され、民芸や観光による収益も住民に還元されることはない。集落景観保存も島外資本の利益のために行うのではないことを認識し、次に掲げる事項は、事前に調整委員会に届け出なければならない。

1,不動産を売買しようとするとき。
2,所有者が、氏名、住所を変更しようとするとき。
3,土地の地番、地目、地積に異動を生ずるとき。
4,賃貸借をしようとするとき。
5,建造物の新・増・改築、取り壊しをしようとするとき。
6,島外所有者の土地に建物等が造られようとするとき。
7,その他風致に影響を及ぼす行為がなされようとしているとき。

 この憲章を円滑に履行するために、公民館内に集落景観保存調整委員会を設け、町、県、国に対しても必要な措置を要請する。
      昭和61年3月31日

*参考 竹富町民憲章
      昭和47年「竹富島を生かす憲章案」
      昭和46年「妻籠宿を守る住民憲章」
      上記の精神を引き継ぎ、修正、追加を行い、案を作成した。



「竹富島のこころ」竹富島を生かす会 (民宿・泉屋、20070207)






 竹富島・旧公民館前(20020716)
 【掲示板】(旧竹富公民館前、2002)
 
竹富島の文化と自然を守り住民のために生かすべく、ここに竹富島住民の総意に基づき
竹富島憲章を制定し、憲章の基本理念に基づき竹富島では次の事項を厳守してください。
○観光客のキャンプ・野宿は禁止する。
○集落内での水着・裸身で歩くことを禁止する。
○海岸・道路などにゴミ・空きカン・吸殻などを捨てることを禁止する。
○草花・蝶・魚貝・その他の生物をむやみに採取することを禁止する。
                             竹富公民館
                             竹富消防分団







竹富島集落景観保存調整委員会設置要綱

(設置)
第1条 変容する社会構造及び個人生活様式の変化に伴い、島の歴史的自然的環境の保存 について必要な事項を審議するため、竹富島集落景観保存調整委員会(以下保存調整委 員会という)を設置する。
第2条 保存調整委員会は竹富公民館長(以下館長という)の要請に応じ、次の事項を審 議し館長に報告する。
 (1) 保存計画に関すること  
 (2) 保存整備計画に関すること
 (3) その他集落景観保存に必要な事項
第3条 保存調整委員会は各支会から選出された12名で組織する。任期は1年とし再任 は妨げない。
第4条 保存調整委員会に会長と事務局長を置く。
 2,会長と事務局長は委員が互選する。
 3,会長は会務を総理し、保存調整委員会を代表する。
 4,会長に事故あるときは、あらかじめ会長の指名した委員がその職務を代理する。
第5条 保存調整委員会の会議は、毎月1回会長が招集する。
第6条 この要綱に定めるもののほか保存調整委員会の運営に関し必要な事項は、会長が
 保存調整委員会に諮って定める。
附則 この要綱は昭和61年6月12日から施行する。




                 浜木綿(はまゆう)−竹富島・星砂の浜、20070419










1−(2) 竹富公民館規約


第1章 総 則

(目的)
第1条 
本館は、以下に掲げるような共同活動を行うことにより、会員相互の親睦と、福利
 増進を図り、会員の社会的地位の向上と文化社会の建設を図ることにより、良好な地域
 社会の継承及び形成に資することを目的とする。
 (1) 経済振興に関すること。
 (2) 生活改善に関すること。
 (3) 治安維持に関すること。
 (4) 保健厚生に関すること。
 (5) 伝統文化の維持発展に関すること。
 (6) 各種団体の育成と教養に関すること。
 (7) 公民館施設の維持管理に関すること。
 (8) その他目的達成に関すること。
(名称)
第2条 
本館は、竹富公民館(以下「本会」という)と称する。
(区域)
第3条 本会の区域は、竹富島一円の区域とする。
(事務所)
第4条 本会の事務所は沖縄県八重山郡竹富町竹富430番地に置く。

第2章 会 員

(会員)
第5条 
本会の会員は、第3条に定める区域に住所を有する個人とする。
(会費)
第6条
 会員は、総会において別に定める会費を納入しなければならない。
(入会)
第7条 
第3条に定める区域に住所を有する個人で本会に入会しようとする者は、内規に
 定める入会申込書を館長に提出しなければならない。
2,本会は、前項の入会申込があった場合には、正当な理由なくこれを拒んではならない。
(退会等)
第8条
 会員が次の各号の一に該当する場合には退会したものとする。
1(1) 第3条に定める区域内に住所を有しなくなっ場合
 (2) 本人により内規に定める退会届が館長に提出された場合
2 会員が死亡し、又は失踪宣告を受けたときは、その資格を喪失する。

第3章 役 員

(役員の種別)
第9条
 本会に、次の役員を置く。
 (1)館長 1名 (2)副館長 1名  (3)主事 1名  (4)幹事 1名  (5)顧問 3名 
 (6)議会議員 9名  (7)監査役 3名  (8)衛生部員 3名
(役員の選任)
第10条
 役員は、総会において会員の仲から選任する。
2 監査役と館長、主事及びその他の役員は、相互に兼ねることは出来ない。
(役員の職務)
第11条
 役員は相互に協力して本会の目的達成に努めるとともに、次の分掌により職務
 を遂行する。
1 館長は、本会を代表し、会務を総括する。
2 副館長・主事は、館長を補佐し、本会の庶務会計に従事し、館長に事故あるとき又は館長
 が欠けたときは、館長があらかじめ指名した順序によって、その職務を代行する。
3 幹事は、本会の運営につき、他の役員を補佐しその他の会務に従事する。
4,顧問は、本会の運営全般について相談を受ける。
5,議会議員は、会議に出席し議事を審議し、議決にあたるほか、本会の運営全般について
 検査を実施することができる。
6,監査役は、次に掲げる業務を行う。
 (1) 本会の会計及び資産の状況を監査すること。
 (2) 館長・副館長・主事及びその他の役員の業務執行の状況を監査すること。
 (3) 会計及び資産の状況又は業務執行について不正の事実を発見したときは、これを総会
  に報告すること。
 (4) 前号の報告をするため必要があると認めるときは、総会の招集を請求すること。 
7,衛生部員は、環境衛生に関する業務に従事する。
(役員の任期)
第12条
 役員の任期は、1年とする。ただし再任を妨げない。
2 補欠により選任された役員の任期は、前任者の残任期間とする。
3 役員は、辞任又は任期満了の後においても、後任者が就任するまでは、その職務を行わ
 なければならない。

第4章 総 会

(総会の種別)
第13条
 本会の総会は、通常総会及び臨時総会の2種とする。
(総会の構成)
第14条 
総会は会員をもって構成する。
(総会の機能)
第15条
 総会は、この規約に定めるもののほか、本会の運営に関する重要な事項を議決す
 る。
(総会の開催)
第16条
 通常総会は、毎年度決算終了後2個月以内に開催する。
2 臨時総会は、次の各号の一に該当する場合に開催する。
 (1) 館長が必要と認めたとき。
 (2) 会員の5分の1以上から会議の目的たる事項を示して請求があったとき。
 (3) 第11条第5項第4号の規定により監査役から開催の請求があったとき。
(総会の招集)
第17条
 総会は、館長が招集する。
2,館長は、前条第2項第2号及び第3号の規定による請求があったときは、その請求があっ
 た日から10日以内に臨時総会を招集しなければならない。
3,総会を招集するときは、会議の目的たる事項及びその内容並びに日時及び場所を示して、
 開会の日の5日前までに文書をもって通知しなければならない。
(総会の議長)
第18条
 総会の議長は、その総会において出席した会員の中から選出する。
(総会の定足数)
第19条
 総会は、会員の2分の1以上の出席がなければ、開会することができない。
(総会の議決)
第20条 
総会の議事は、この規約に定めるもののほか、出席した会員の過半数をもって決し、
 可否同数のときは、議長の決するところによる。
(総会の議決権)
第21条 
会員は、総会において、各々1個の表決権を有する。
(総会の書面評決等)
第22条 
止むを得ない理由のため総会に出席できない会員は、あらかじめ通知された事項
 について書面をもって表決し、又は他の会員に代理人として表決を委任することができる。
2,前項の場合における第19条及び第20条の規定の適用については、その会員は出席した
 ものとみなす。
(総会の議事録)
第23条
 総会の議事については、次の事項を記載した議事録を作成しなければならない。
 (1) 日時及び場所
 (2) 会員の現在数及び出席者数(書面表決者及び表決委任者を含む)
 (3) 開催目的・審議事項及び表決事項
 (4) 議事の経過の概要及びその結果
 (5) 議事録署名人の選任に関する事項
2,議事録には、議長及びその会議において選任された議事録署名人2人以上が署名押印
 しなければならない。

第5章 公民館議会

(公民館議会の構成)
第24条
 公民館議会は、幹事・監査役・衛生部員を除く役員をもって構成する。
(公民館議会の権能)
第25条
 公民館議会は、この規約で別に定めるもののほか、次の事項を議決する。
 (1) 総会に付議すべき事項
 (2) 総会の議決した事項の執行に関する事項
 (3) 総会において委任を受けた事項
 (4) 年中行事の実施計画及び負担金の賦課に関する事項
 (5) その他総会の議決を要しない会務の執行に関する事項
(公民館議会の招集等)
第26条
 公民館議会は、館長が必要と認めるとき招集する。
2,館長は、議会議員の2分の1以上から会議の目的である事項を記載した書面をもって
 招集の請求があったときは、その請求があった日から7日以内に公民館議会を招集しなけ
 ればならない。
3,公民館議会を招集するときは、会議の日時、場所、目的及び審議事項を記載した書面を
 もって少なくとも3日前までに通知しなければならない。
4,公民館議会は、定例議会と臨時議会及び参議会に分かち、定例議会は年6回、臨時議会
 と参議会は必要に応じて招集する。
(公民館議会の議長)
第27条 
公民館議会の議長は、館長がこれに当たる。
(公民館議会の定足数等)
第28条 
公民館議会には、第19条、第20条、第22条及び第23条の規定を準用する。
 この場合において、これらの規定中「総会」とあるのは「公民館議会」と、「会員」とあるのは
 「議会議員」と読み替えるものとする。

第6章 資産及び会計

(資産の構成)
第29条 
本会の資産は、次の各号に掲げるものをもって構成する。
 (1) 別に定める財産目録記載の資産
 (2) 会費
 (3) 活動に伴う収入
 (4) 資産から生ずる果実
 (5) その他の収入
(資産の管理)
第30条 
本会の資産は、館長が管理し、その方法は公民館議会の議決によりこれを定める。 
(資産の処分)
第31条 
本会の資産で第29条第1号に掲げるもののうち別に総会において定めるものを処分
 し、又は担保に供する場合には、総会において3分の2以上の議決を要する。
(経費の支弁)
第32条 
本会の経費は、資産をもって支弁する。
2,本会の役員には、報酬を支給するほか、支弁した費用を弁償することができる。
(事業計画及び予算)
第33条
 本会の事業計画及び予算は、館長が作成し、毎会計年度開始前に、総会の議決を
 経て定めなければならない。これを変更する場合も同様とする。
2,前項の規定にかかわらず、年度開始後に予算が総会において議決されていない場合には、
 館長は、総会において予算が議決されるまでの間は、前年度の予算を基準として収入支出
 をすることができる。
(事業報告及び決算)
第34条 
本会の事業報告及び決算は、館長が事業報告書・収支計算書・財産目録等として
 作成し、監査役の監査を受け、毎会計年度終了後2個月以内に総会の承認を受けなければ
 ならない。
(会計年度)
第35条
 本会の会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる。

第7章 規約の変更及び解散

(規約の変更)
第36条
 この規約は、総会において総会員の4分の3以上の議決を得、かつ、竹富町長の
 認可を受けなければ変更することができない。

(解散)
第37条 
本会は、地方自治法第260条の2第15項において準用する民法第68号第1項
 第3号及び第4号並びに第2項の規定により解散する。
2,総会の議決に基づいて解散する場合は、総会員の4分の3以上の承認を得なければなら
 ない。
(残余財産の処分)
第38条
 本会の解散の時に有する残余財産は、総会において総会員の4分の3以上の議決
 を得て本会と類似の目的を有する団体の寄付するものとする。

第8章 雑則

(備付け帳簿及び書類)
第39条 
本会の事務所には、規約・会員名簿・認可及び登記等に関する書類・総会及び公民
 館議会の議事録・収支に関する帳簿・財産目録等の資産の状況を示す書類・その他必要な
 帳簿及び書類を備えておかなければならない。

(委任)
第40条 
この規約の施行に関し必要な事項は、総会の議決を経て、公民館議会が別に定め
 る。

附則
1,
この規約は、平成13年 4月 1日から施行する。
2,
本会の設立初年度の事業計画及び予算は、第33条の規定にかかわらず、設立総会の定
 めるところによる。
3,
本会の設立初年度の会計年度は、第35条の規定にかかわらず、設立認可のあった日から
 平成14年3月31日までとする。


竹富公民館規約施行細則(略)

第1条〜第6条
附則
1,この規則は、竹富公民館規約施行の日から施行する
2,平成 8年 3月31日 一部改廃
3,平成12年 3月31日 一部改廃
4,平成13年 3月31日 一部改廃
5,平成14年 3月31日 一部改廃


石垣島より“お盆”のような竹富島を望む(20070704)







2,石垣島<緊急!島の未来シンポジウム> 2007年
                新垣重雄(2007年7月4日) *「南の風」に収録
                 「島の未来シンポ」実行委共同代表

 日時:2007年6月24日(日)、
 石垣市民会館・中ホール

○基調報告−島の未来シンポジウムを開催するにあたって(抄録)
     
                   共同代表・田島信洋
  … 地方の衰退が全国的に問われる昨今、日本最南端のこの石垣市で観光客や移住者が増え、異例とも言える状況の中でこのシンポジウムは開催される。神様の配剤というべき島の地理的条件、豊かな自然と美しい景観、そこで育まれた伝統文化に感謝しつつ、いかにこの島を守り、育て、未来へ引き継ぐのか、このシンポジウムはそれを率直かつ建設的に話し合う場でなければならない。 
 島の未来を考える視点として、次の点を提起して基調報告に代えたい。(抄・項目のみ)
一つ、この島の問題は私たち自身の問題であり、島の未来像を求めるの
   は島の主人公である私たち自身である。
一つ、地域の問題であれ、島の全体像、未来像の中で考えるべきである。
一つ、しがらみの多い島社会を克服すべきである。
一つ、島の自然・景観を語ることは心の風景を語ることである。
一つ、急激な都市化、観光地化はひずみを生む。
一つ、島人らしさとは何か、真剣に問う時である。
一つ、豊かな自然と美しい景観を守るのは私たちの具体的な行動である。

○島の未来シンポジウム・宣言
 今、私たちの島が危ない!
 今、私たちの愛する八重山の島々が大きな岐路に立たされています。
今、私たちの祖先や先人たちが守り育ててきたこの島が開発の大きなうねりに巻き込まれています。美しい自然が残り、豊かな文化が残っているが故に、多くの観光客が訪れ、中長期の滞在者が増え、本格的な移住者も急増しています。同時に、それらの移入人口を当て込んだホテル、アパート、マンションの建設ラッシュが起こっています。多くの島外資本が流入し、緑濃き山野や農家の汗がしみこんだ農地は、リゾート用地や大規模分譲住宅地として高価で転売されています。今、島の心がお金で買われています!
 市街地では、私たちが台風対策や便利さを求めたこともあって、伝統的な町並みが失われつつあります。わずかに残った赤瓦の家もこの投資ブームの中、福木の古木とともに消え、アパートやマンションに建て替わろうとしています。また、眺望や景観に優れる石垣島の北西部地区では、インフラも整わない中、別荘や住宅などが様々な意匠で次々に建てられています。このままでは島の景観のみならず、自然環境に及ぼす影響は計り知れません。この島々の急激な変化は、私たち人間の心、島の風景や自然の許容範囲も超えてしまいそうな勢いです。
 私たちの国は過去にバブル経済の崩壊で大きな痛手を負いました。全国各地に贅を尽くしたリゾート施設が乱立し、国民の多くは消費を美徳と勘違いしました。札束が飛び交い、いつまでもこの景気が続くものと信じました。今の石垣島や八重山を「ミニバブル」と言う人がいます。このことは、私たちが心のどこかで過去の教訓を感じていることに他なりません。「いつかは弾けるだろう」と。それならば、私たちの取る行動は一つです。これ以上バブルを膨らませずスローダウンさせ、島を崩壊から守るべきです。
 先に石垣市は「風景づくり条例」を提案しました。市民からも条例制定を望む声が高まり、石垣市議会は全会一致でこの条例を可決しました。私たちは市民の立場で、行政が島の景観を守り、自然を守るために充分な指導力を発揮できるよう、今後とも積極的に行動していきます。そして行政に対しては、懸念されるような景観・自然の破壊や大型開発の情報を、速やかに私たち市民へ公開するよう強く求めていきます。
 私たちは今回、「八重山の観光ブーム」、「石垣島のバブル状況、大型開発と観光破壊」、「街づくり島づくりの主体」等々をテーマに、さまざまな角度から島の現状を検証し、島の未来像を熱く討議しました。そして、島の未来を決める主人公は私たち自身であるという原点に立ち、島の未来を考え行動する共通の指標として、ここに次の通り宣言します。
 一つ、島の豊かな自然や美しい景観を「守ること」
 自然や景観を守り八重山独自の観光の在り方を創り上げることが、観光業だけでなく、農業や漁業、その他の産業をおこし、共に持続可能な地域経済の発展に繋がります。
 一つ、島の豊かな自然や美しい景観を「育てること」
 島の心と文化は、豊かな自然と美しい景観から生まれました。今ある自然を守るだけでなく、失われた自然を再生すること、景観を残すだけではなく創り育てることが、島人の心と文化を守り育てることに繋がります。
 一つ、島の豊かな自然や美しい景観を「伝えること」
 今、私たちは祖先や先人から受け継いだこの島で生きています。この自然と景観を守り育ててくれた彼らに感謝します。そして私たちの子孫が同じ気持ちで私たちを想ってくれるよう、この島を次の世代に伝えていかなければなりません。その実現を見るとき、過去から現在、そして未来へと世代を越えて島人の心が繋がります。
              2007年6月24日       緊急、島の未来シンポジウム





3,白保ゆらてぃく憲章(白保公民館、2007年)
              *宮良操、2007年7月4日 *「南の風」に収録
                石垣市議会議員、白保在住

○白保ゆらてぃく憲章・策定経緯
 白保ゆらてぃく憲章とは;
 伝統ある白保村の歴史、文化、生活、自然を次世代に継承するとともに、より一層の発展図るため村人が団結し取り組むべききまりです。憲章は、村づくりの目標、村づくり7箇条、具体的な施策からなります。
 白保ゆらてぃく憲章策定の流れ;
 平成16年度離島・過疎地域ふるさとづくり支援事業「ゆらてぃく白保村体験2004」次世代プラン班として平成16年5月31日にスタート。
 小中学生の作文・図画コンクールや地図づくりに加え、アンケート調査や座談会の開催を通じて、広く村人の意見を集め“ゆらてぃく白保村づくり基本方針(提案)”を取りまとめました。
 平成17年度には、公民館から白保村憲章策定作業を付託され、9回にのぼる座談会の開催と5回の班内での協議により「ゆらてぃく白保村づくり宣言(仮称)」を取りまとめました。
 平成18年度、白保公民館総会で、“白保ゆらてぃく憲章”として正式に策定されました。
 白保ゆらてぃく憲章の推進;
 憲章の普及・推進を図るため、白保村ゆらてぃく憲章推進委員会を白保公民館の付属機関として設置・運営することとし、石垣信善公民館長より平成19年度2月1日に13名の委員が任命されました。

○“ゆらてぃく”とは
 白保村の代表する民謡“白保節”に謡われる「ゆらてぃく」という言葉は、「寄ってらっしゃい」「ともに集おう」など、歓迎の意や村人の和を表すものと解釈できます。
 「ゆらてぃく」は、白保節を最も印象づける歌詞であり、かつ白保人気質(さぶぴとぅかたぎ)を表した言葉でもあることから、本憲章の冠名として位置づけました。
 白保人は、古来より勤勉であり、村人の団結心は強く、様々な行事や村事(むらごと)に一致結束して取り組み乗り越えてきた歴史があります。特に友人・同級生など固い絆と友情で結ばれています。
 その一方で、白保人は、外来者や移住者を受け入れてきた寛容さと友好さを併せ持っています。白保古来の文化風習を守りつつ、外来文化を取り入れ独自の文化へと昇華させてきた進取の気質と文化的感性のある集落でもあります。
 このように白保人は、勤勉・寛容さ・友好さ・文化的感性・団結心・友情心などに富んだ特有の気質があり、この白保人気質はこれまで世代を超えて受け継がれており、将来も守るべき精神的遺産といえます。
 そこで本憲章では、白保人の気質・精神性を白保節の歌詞に因んで、「ゆらてぃくの心」または「ゆらてぃく精神」ち表現することとします。


○白保ゆらてぃく憲章
  与那岡から見渡す田園風景、魚湧く海、
  赤瓦、福木、石垣の残る集落
  その中で受け継がれる伝統芸能、
  白保村の先輩たちが守り伝えてきた
  豊かな自然とともにある暮らしを守り、
  若者たちが夢と誇りを持って次世代を担うことのできる、
  海と緑と心をはぐぐくむ、
  おおらかな白保
  を目標とした、ゆらてぃく白保村づくりを推進します。

白保村づくり七箇条 (項目のみ抄録、細目は省略)
一、白保の文化を守り、未来につなげます
 白保固有の芸能の保存・継承
 芸能の集落の継承・発展
 白保の風習・祭事の保存・継承
 白保の文化遺産の整備・保存
 白保文化の創造・発信
一、世界一のサンゴ礁を守り、自然に根ざした暮らしを営みます
 身近な自然環境の保全
 環境の復元・改善
 自然の持続的な利用 
一、石垣、赤瓦、福木を愛し、きれいな街並みをつくります
 景観の保全・創造
 文化遺産としての家・屋敷の保全
 新築住宅と集落景観の調和
 字白保の広域的な景観保全
一、恵まれた自然を活かし、村を支える地場産業を育成します
 農村集落として農業の継承・発展
 魚湧く海を活用した地域産業育成
 あらたな地場産業と地域内での雇用創出
一、地域の教育力を高め、次世代を担うたくましい子どもを育てます
 地域の教育力の向上
 青少年の健全な育成
一、スポーツや健康づくりに励み、心と体の健やかな長寿の村をつくります
 心と体の健康づくりの推進
 命どぅ宝の精神の普及・啓発
一、ゆらてぃくの心で団結し、平和で、安全な世界に誇れる白保村をつくります
 ゆらてぃくの心の継承
 新規住民の白保自治活動への参加、協力の仕組み構築
 安心・安全な村づくり
 防犯の推進
 防災の推進
 交通安全の推進




4,鳩間島・住民憲章(2007年)
              *沖縄タイムス 2007年4月17日(火)朝刊
                「南の風」1824号(2007年4月20日)


               
◆【おきなわ短信】(356)
 <「島らしさ」守れ/鳩間住民が憲章>
 竹富町・鳩間島の住民らが、「島らしさ」を守るための憲章を制定した。観光客の増加などから「島で当たり前だったルールが通じなくなった」という危機感が背景にある。「自然、生活環境を守る」との誓いを立て、(1)島の不動産をむやみに手放さない、(2)海産物や動植物をみだりに採取しない―ことなどを申し合わせた。人口70人余、周囲4キロの島が、自然環境や伝統文化を後世に引き継ごうとの決意を示した。(福元大輔)
 西表島の北約5キロに位置する鳩間島。2005年にテレビドラマ「瑠璃の島」の舞台になったことで人気が高まった。昨年4月に石垣港から高速船の定期便が開通。昨年1年間の観光客は約2千人と10年前の6倍近くに増えた。
 ただ、ダイビングなどのチャーター船による来島者は把握できていないため、統計よりも実数ははるかに多い。多い日で100人ほどが来る。ダイビング客らは休憩のためだけに島に上陸する。持ち込んだ弁当をべ、公民館のトイレを使い、集落を水着で歩く…。ビーチへの近道と島の聖地である御嶽の裏を通ることも。
 公民館長の加治工勇さん(53)は「いつ、だれが入ってきているか分からず、島の決まりごとを説明することができない」と嘆く。
 また、島の西側でホテル建設の計画が進んでいる。島の土地の一部は1970年代に県外業者に買収されており、リゾート開発が社会問題になりつつある石垣島や西表島の現状が、“対岸”の火事ではなくなった。
 島の未来はどうなるのか…。住民らは顔を合わせるごとに議論を重ね、今年3月に自治組織である公民館の臨時総会で、憲章を作った。
 前文で「島に生きる人々が島の価値と役割を見据え、どう活かすかが使命」とうたい、「島の歴史と伝統文化を継承する」「自然環境の保全に努める」「秩序ある島の生活環境を堅持する」等と条文に掲げている。
 さらに、憲章を根拠に「島の土地や家屋を無秩序に売らない、貸さない」、「海産物や動植物をみだりに採取しない」といった規律を定めた。港などに掲示し、観光客らにも周知する方針だ。
 住民による憲章は竹富島や石垣市白保にもあるが、法的な拘束力はない。琉球大学の島袋純教授(行政学)は「憲章は宣言文のようなもので、住民の意識や考えを対外的にアピールする手段としては評価できる。町や町議会が公的な取り決めを作れば、住民をフォローできる」と話した。
 加治工さんは「住民が目指す島の姿を観光客だけでなく、住民自身にも理解してもらうために憲章を作った。島の誇りにしたい」と語った。





5,来間島憲法(2002年)
              *沖縄タイムス 2004年7月25日(火)朝刊
                「南の風」1824号(2007年4月20日)
               
来間島憲法1
 <【おきなわ短信】(161)島中に咲き誇れハイビスカス/歌手bird
   −「来間島憲法」後押し/宮古・前浜ビーチで無料ライブ> 
 「屋敷内にハイビスカスの花を一本以上植えること」―。ハイビスカスの花がほぼ全家庭の庭で咲く来間島の「来間島憲法」を人気女性歌手、bird(バード)が後押しする。新曲「ハイビスカス」をリリースしたbirdは25日午後7時から、来間島を望む下地町の前浜ビーチで無料のライブを開催する。地元住民は「島にハイビスカスをさらに広めるチャンス」と大歓迎だ。
 birdはハスキーで、パワフルな歌声が魅力のシンガー。デビューした1999年に日本ゴールド・ディスク新人大賞を受賞し、若い世代を中心に人気を集める。22日に新曲をリリースしたばかりだが、来間島憲法を知り急きょ、無料ライブを決めた。
 ハイビスカスはむかしから来間島に多く咲き、民家の垣根も赤い花が彩っていた。だが、約40年前のサラ・コラ台風で民家が軒並み全壊し、ブロック塀に変わったことから、減少した。
 宮古島と結ぶ来間大橋開通前の94年、「美しい村づくり事業」が進められた来間島で、当時自治会長だった下地町議の保良茂男さん (57)らが「島をみんなできれいにしよう」と憲法を発案。集落の景観を美しく保とうと、ハイビスカス条項を盛り込んだ。
 保良さんは「昔のような景観にしたいと苗を全世帯に配布した。今は屋敷内だから目立たないけど、少しずつ成長している」と話す。ライブに「絶好の機会。再度、島民の意識を盛り上げたい」と喜ぶ。
 birdは「アットホームな感じでやりたい。たくさんのハイビスカスが咲いたらすてき」と話した。会場で、チャリティー募金に賛同した来場者にハイビスカスの苗を配る。収益金は宮古の緑化に役立てようと、宮古森林組合に全額寄贈する。

来間島憲法2
 <来間島憲章ー【おきなわ短信】(33) 公民館の風第330号>(2002年8月18日)
 宮古島の南西部 1.5Kmの沖合いに浮かぶ小さな島・来間島は実に美しい。面積 2.84平方メートル、竹富島の半分くらい。宮古島とは来間大橋で結ばれている。集落は一つ、人口は200人足らず。島のほとんどがサトウキビ畑である。
 来間島をホームページで探すと、多くは観光向けの情報、島と海の写真がたくさん並んでいる。そのなかに『来間島憲法』についての記事も出てくる。たとえば次の通り。
○農村と断崖と亜熱帯の森林。静かで人の手のほとんど入っていないビーチ。いくらか遺跡もあるようで、歴史と自然を味わいながら、何となく一日過ごしてしまいそうな島だ。
 観光スポットといえば、大橋を見下ろす竜宮城展望台。最上階からの眺めは絶品!美しい海は、遠くから見下ろした方がより美しさを実感できる。延々と続くエメラルドと群青の波。宮古の海を特に『宮古ブルー』というのは、特別な色だからだろう。
 展望台の入り口に、『来間島憲法』なる文章をみつけた。来間島の自然と文化を守っていくために、住民と観光客がともに守るべきルールというもの。例えば、住民は庭に1本以上のブーゲンビリアを植えること、などが定められている。島を見る限り、それは守られているようだ。来間島の人々は、守るべきものが何かを知っているのだろう。
○住民活動 憲法作成への取り組み
 宮古来間島は屈指のエメラルドグリーンに光輝く美しい海岸景観を有し、日本一の農道「来間大橋」の開通により、交通の利便性が図られ観光ポイントの一つとして注目されている。
 ところが観光のポイント化によるデメリット面(空き缶のポイ捨て、島外者のトイレ使用者の増加、今まで開けっ放しだった玄関に施鍵をするようになった)も浮かび上がり、住民の間で環境や自然景観の維持管理の気運が高まり、美しいむらづくり委員会が発足した。
 先進地の施設や「我がむら再発見隊」による島のもつ豊かな自然財産の再認識のための島内探検、むらづくり委員会での住民へのアンケート調査等を行い、様々な情報を基に、住民との話し合いを重ね、平成8年2月に『来間島憲法』が策定された。
 誰もが住みたくなる美しいむらづくりを推進するため、住民のビジョンの一つともなる地域協定を作ったのである。
 島の人たち、島外者にもこの憲法は特に強要されるものではなく、各個人の任意の協力を要とする旨、うたわれている。
○美しい環境づくりへの取り組み
 島の憲法はごみのポイ捨ての減少に確実につながった。現在「我がむら再発見隊」は青年会、婦人会、子供会が中心となって活動を継続しており住民の景観の維持管理活動も着実に向上している。
 豊かな自然景観をバックに、さらに今度は、「来間島を香りと花いっぱいの楽園」にしようと「来間島フラワーロード」植栽計画を立て、住民、関係機関の支援の基に美しい島づくりが着々と進んでいる。島のみんなが楽しく、意見を言い合い、夢を持って島づくりに取り組んでいるのである。
       *    *    *
 展望台入口に掲げられている『来間島憲法』(TOAFAECホームページ2002年7月16日・写真参照)は次のような構成である。紙数の関係で骨格のみであるが、以下に紹介しよう。原文にはすべてひらがなのルビが付してある。島内法の現代版といえよう。

【目的】
一条 この住民協定は、来間島を美しく保つため、また、来間集落を「誰もが住みたくなるむら」にすることを目的とし、集落の住民間及び集落を訪れる諸人間に締結されるものである。
【名称】
二条 この住民協定は「来間島憲法」という。
【屋敷内の景観維持の義務】
三条 住民は集落の景観を保つために以下の努力をしなくてはならない。
 一、屋敷内の庭にブーグンビリアの花を1本以上植える。
 二、屋敷内の庭にハイビスカスの花を1本以上植える。
 三、屋敷内の庭に花を植える。
 四、屋敷内の庭に雑草等を放置しない。
 五、屋敷内の庭に集落の景観を著しく損なうものを放置してはならない。
【清掃の義務】四条(3項目、略)
【住民の義務】五条(4項目、略)
【来訪者の義務】六条(6項目、略)
【特約】七条(2項目、略)
【制限】八条 来間島憲法は、特に強要されるものではなく、各個人の任意の協力を要とする。 
                むらづくり推進委員会

宮古・来間島憲法の立看板(20020716)








6,久高島土地憲章(1988年)
      *久高島ホームページ(http://www.kudakajima.jp/)より
 


 久高島は沖縄県知念村にある離島、島全体で一字を形成してます。周囲約8キロメートル。南北に細長く、島の北側は神の領域、集落は南端のわずかな所に集中しています。琉球の祖神アマミキヨが初めて降り立った場所、そして、五穀が初めてもたらされた場所とされ、数多くの神話が祭りの中で伝えられています。12年に一度行われる祭り、イザイホーで一躍有名になりました。   …(略)…
 久高島は土地が総有制、個人の持ち物ではない為に外部の資本がほぼ入れません。いつまでも、この制度を残せるように久高島土地憲章を制定して守っています。根底にあるのは、天、地、海を何よりも大切なものとしてきたこの島の生きざまです。この島にいると平気で土地を売り買いする現代社会が異常なものに感じてきます。
 島民は字から土地を借りて、家を建て、畑を耕します(ノロなど特別な役職に対しては別に土地が与えられていました)。島人には土地を所有するという概念は無いようです。まさに忘れ去られたようにここだけに残った土地制度、原始共産制の名残と言われます。正確に言うと、久高島の土地は字の共有財産、個人には使用権が与えられます。久高島にこれだけの自然、文化が残ったのは外部資本が入ってくるのを守るこの制度のおかげと言えるでしょう。
 この島には最高議決機関として字総会があり、ここでの決定が絶対的なものとなります。この下に評議委員が13名、土地管理委員が12名、区長、副区長、会計がいます。島の活性化を目的に久高島振興会という組織が有志で作られました。振興会は今のところ、食事処とくじん、安座真船待合所、久高船待合所、久高島宿泊交流館などの管理運営を行っています。
  …(略)…

○久高島土地憲章(1988年施行、1999年改正)
 前文
 久高島土地憲章(以下憲章という)は、次のことを確認して宣告する。久高島の土地は、国有地などの一部を除いて、従来字久高の総有に属し、字民はこれら父祖伝来の土地について使用収益の権利を享有して現在に至っている。字はこの慣行を基本的に維持しつつ、良好な自然環境や集落景観の保全と、土地の公正かつ適切な利用、管理との両立を目座すものである。
 第一条
 土地の利用権を享受できる字民とは、以下の者である。
@先祖代々字民として認められた者およびその配偶者
A字外出身の者で現在字に定住し、土地管理委員会および字会が利用権を承認する者。
 第二条
 字民は次の各種の土地について、次のような権利を有する。
@宅地
 字民は従来の屋敷地を利用することができる。字民は世帯主として家屋を築造するときは、土地管理委員会の決定および字会の承認を得て宅地を利用することができる。但し土地使用貸借契約から二年以内に着工しなければ土地を返還しなければならない。また土地管理委員会は子孫不明または家祭祀の途絶えた屋敷地についてはこれを回収になければならない。
A農地
 字民は従来の割当地を利用することができる。字民は土地管理委員会の決定および字会の承認を得て新たに農地を利用することができる。但し、農地を五年以上放棄した者はこれを字に返還しなければならない。
@墓地
 字民は従来の割当地を利用することができる。字民は土地管理委員会の決定および字会の承認を得て新たな墓地を利用することができる。
Cその他
 字民は従来の利用地については、利用を継続することができる。字民は土地管理委員会の決定および字会の承認を得て新たに土地を利用することができる。但し、利用が済みしだい土地を現状に復して、字に返還しなければならない。
 第三条
 憲章にもとづいて土地の利用と管理を担当する組織として土地管理委員会を久高島離島振興総合センター内に置く。
 第四条
 土地管理委員会は区長、書記、字選出の村会議員、農業委員、郷友会代表者を含む十三名で構成し、委員は区長(二回目からは土地管理委員会の長)び推薦をうけて字会が選出する。
 委員の任期は二年とし、再任を妨げない。委員長は委員の互選による。土地管理委員会の庶務は字の書記を充てる。
 第五条
 土地管理委員会は次の事項に関して審議および決定を行なう。但し、決定は委員の三分の二以上の賛成を要する。
@土地の利用権の付与や回収等土地利用をめぐる一切の事項
A憲章等の違反に対する制裁に関する事項
B土地の改良・整備および植林・開墾に関する事項
C憲章の目的達成に必要または適当な事項
 第六条
 土地管理委員会は委員長がこれを主宰する。委員長は定例会を一月と六月に召集しなければならない。また委員長は必要と認めたときは臨時会を招集することができる。
 第七条
 委員長は土地管理委員会の業務状況について適宜字会に報告し、その決定については速やかに字会の承認を得なければならない。
 第八条
 字は土地管理委員会の運営費として、毎年度予算を計上しなければならない。 
 第九条
 憲章の基本原則を変更するには字会の総意を要する。但しその他の規則については、字会の定足数の三分の二以上の同意を得て改正することができる。
 第十条
 憲章を施行するための細則を別に定めるものとする。
 附則
 この憲章は昭和六十三年十二月三日から施行する。
 附則(平成十一年八月十四日一部改正)
 この憲章は十一年八月十四日から施行する。

○久高島土地利用管理規則(全十五条・略) 





7,宮良・公民館憲章(1984年)について
     *八重山毎日新聞、2009年5月3日、不連続線

 昭和59年、当時の宮良公民館長・成底方助氏、副館長・慶田花英正氏、主事・嵩田勤氏らが小さな村では画期的ともいえる公民館憲章を誕生させた。主文と五個条の文言が委員によって練られ総会の審議を経て印刷、各戸に配られた。主文に「私たちは、礼節と協調の精神を尊ぶ郷土宮良村に誇りを持ち、村の伝統を正しくうけつぎ、みんなで明るく、清潔で活力ある村をつくるためにこの憲章を定めます」を掲げた。以下に礼儀、教育、きまりの順守などを簡潔に述べてある。
 明けて60年やはり当時の東宏信館長らの肝いりで憲章石碑が公民館に隣接して建てられた。あれから25年になる。住民は村の美点を盛り込んだこの憲章を誇り、指針にして地域作りに励んできた。しかしここへきて移住や観光での外来者の往来が盛んになるにつれ道徳のような憲章では、地域の開発に伴う自然損壊や景観喪失、祭祀(さいし)の存続などへの規範としては有効な力となり得ないことが分かってきた。
 そんな中、新しく制定された白保の「ゆらてぃく憲章」は示唆的。憲章主文を細則で補完、慣習や風土を理解することが公民館への参画であり、住民合意での地域作りを唱っている。宮良では25周年を機に補完の話がある。日本の平和憲法も都合のいい解釈で戦争に至らぬよう補完したいもの。(仲間清隆)





8, 古宇利区憲章(今帰仁村、2009年) 古宇利島ホームページ



(目的)

第1条 この憲章は、「琉球の人類発祥伝説の島」「神の島」と呼ばれる古宇利島の美しい原風景が損なわれることのないよう、合わせて区民の安全で静閑な生活を護るために区民および来島者が尊守するものである。
(名称)
第2条 この憲章は「古宇利区憲章」という。
(美しい景観を保つために)
第3条 区民は、集落の景観を美しく保つために以下の努力をしなければならない。
1.屋敷内の庭に集落の景観を著しく損なうものを放置してはならない。
2.屋敷内の美化に努めなければならない。
3.一周線および農道の清掃を定期的に行う。
4.如何なる場所に於いてもゴミを投棄、放置してはならない。たとえ自己所有地内にあっても、島の景観を著しく損なうと判断される場合は所有者と協議のうえ適切な処置をしてもらうものとする。
5.区民、来島者の別に関わらず、ゴミを投棄または放置する者に対して注意、指導に務める事とする。
(安全で静閑な生活を維持するために)
第4条 区民は安全で静閑な生活を維持するために次の事項を守らなければならない。
1.集落内において車両は常に安全を確認しながら徐行し、狭小な道路に駐車してはならない。2.古宇利大橋からの飛び込み遊びはしない、させない。区民、来島者の別にかかわらず、飛び込みを見かけたら注意する事とする。 
3.区民の静かな生活を護るため、陸上及び海上において騒音を発するレジャー及びツーリング等はしない、させない。
4.リゾートホテル等の宿泊施設その他の建設については島の規模に見合ったものとする。
(区民共有の景観を維持するために)
第5条 島に住居及び営業目的の建造物を建てる者は、集落の景観を損ねたり、周辺の先住者の景観を遮る物を建ててはならない。
(来島者への協力願い)
第6条 古宇利島への来島者は第1条の目的を達成するために以下の協力をしなければならない。 
1.集落内において車両は常に安全運転を心がけて徐行し、狭小な道路に駐車しない。
2.来島者は、古宇利島の如何なる場所に於いても、ゴミを放置、投棄してはならない。
3.来島者は、住民の注意、指導には、その正当性を確認のうえ協力しなければならない。
4.来島者は島内では公序良俗を心がけ、風紀を乱さない。
5.捨て犬、捨てネコ等を禁止する。
6.在来の植物や生物の採取並びにそれらの島外持ち出しを堅く禁止する。
7.レジャーや営業において騒音を発する乗り物等の島内持込を禁止する。
付記 この憲章は平成21年5月30日より施行する。

今帰仁村乙羽岳より望む古宇利島、はるかに辺戸岬(20040530)